4.20.2011

20年後の日本

日本から遠く離れた土地に住んでいる私は、地震が起きてから1か月以上たつ日本に少し安心感を持ち出している気がします。周りにいる多くの人が日本のためのイベントを開催し、義援金も信じられないくらい集まっています。とても有難いことで多くの人が支えてくれているのがよくわかりました。それと同時に、自分の中でも何か緊張の糸が少しずつほどけてきた気がします。

だけど、安心してはいけないんだ、と思っている自分も心の中に強くいます。悲しみ、ショックから、回復への期待へ少しずつ自分の気持ちが動いています。これは今の私にはとても良いプロセスではありますが、あのとき強く感じた思いを忘れてしまうじゃないかという不安もあります。戦争や、阪神大震災のように。私は阪神大震災の被災者でありながらもここ10年間、そのことから遠ざかって生きていきました。子供のころの私にとって忘れてしまいたい経験だったからかもしれません。
しかし、今回の地震は原発事故を引き起こし、それによって私たちはこれから何十年、何百年も悩まされて生きていかなければいけません。
私の周りにいる多くの人が次々と、原発反対を訴えています。私もそのうちの一人と言っていいでしょう。

今日、youtubeより「汚された大地で ~チェルノブイリ 20年後の真実~」をみました。ぜひみんなと一緒に共有したいと思いました。放射能は目に見えないものであり、人々が知らずに放射能汚染されながら生活しているという怖さ。20年以上たったチェルノブイリでは次々と事実が明らかになっています。20年以上たった今、多くの人の身体に癌や白血病などが見つかり、政府はそれを知らんぷりし、事故処理に関わった人々、チェルノブイリ周辺の住民たちはみんな犠牲者となりました。
http://www.youtube.com/watch?v=PHeq8TfSRBM

                      

今の日本では、今回の地震により、必死で真実を知ろうとしている人たち、もう大丈夫だと安心し始めている人たち2つに分かれ始めている気がします。日本から遠くにいる私が感じたことなのですが。

だけど、私はとても心配しています。できるだけ多くの人にこれからも真実を知ろうとして欲しい。まずは自分たちの身体を自ら守ろうとして欲しい。政府に任せるだけではなく、誰かに頼るだけではなく。だって誰が本当のことを伝えてくれるのか私たちにはわからないから。
そして子供や高齢者など、自分たちだけで守れない人たちを守ってあげて欲しい。特にこれからお母さんになる方たち。私の親友も9月にお母さんになる。もうすぐ生まれてくる命を私たちの日本に喜んで受け入れていきたい。今の世代だけではなく、次の世代のためにも私たちが真実を求め続けることが、きっとこれからの鍵になるんじゃないかと思います。

私たち人間が広島、長崎から学んだこと、チェルノブイリ事故から学んだことがあります。きっと今の私たちはそこから知れることがたくさんあるはずです。肩に力が入りすぎて緊張しながら毎日を生きていく必要はありません。私もできるだけたくさんの人に力を抜いていつものように生きてほしいのです。でも、いつでも真実を受け入れれるようにアンテナをはっていてほしいのです。20年後に後悔してしまう前に。





 


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