カリフォルニアに来てもうすぐ3年という年月が経とうとしていますが、初めて翻訳というものをやらせてもらっています。そして、その難しさに奮闘しています。
今まで、Writingの授業をとっていて、Essayをこなしていくたびに少しずつ書くことに自信は持っていましたが、翻訳というものは正直、とても難しいです。。。
日本語の繊細さ、そして奥深さをいかに英語で表現するか。その人の言葉を理解すればするほど、その言葉を違う言語で表わすことで、その言葉の意味が変わってしまうのではないかという恐ろしさ。自分なりに試行錯誤しつつ、頑張っています。
今回、翻訳をしたいと思ったのは理由があります。
日本での地震後、毎日悲しみや怒りのニュースをインターネットで見ている中、私は、ある方のホームページにある文章に目がとまりました。それは、パーマカルチャーセンタージャパンの設楽さんが書かれた「地球の鼓動」という文です。その文章を読み、私はこれをもっと多くの人に読んでもらいたい!と思いました。アメリカでも日本の地震、原発について悲しみや恐れなどのニュースが毎日流れています。とてもたくさんの人たちが心配してくれてとても有難いです。いろんな方々が日本へ、私たちに手を差し伸べてくれています。ほんとうに感謝の毎日です。
しかし、私は彼らに、日本の悲しみのニュースだけではなく、設楽さんの書かれた文章のような希望へ向かったメッセージも届けたいのです。
その後、設楽さんに許可をもらい、翻訳をさせてもらうことになりました。今週中にはみなさんのもとに届けるように、私は精一杯頑張ります。
今回、いろんな巡り合わせがあり、こうやって「地球の鼓動」を翻訳させてもらうことを私は誇りに思います。
以下はパーマカルチャーセンタージャパンさんからコピーさせてもらいました。「地球の鼓動」です。この前行った第1回パーマカルチャーの集いでは、朗読させてもらいました。日本語を読める方は、ぜひ読んでください。
地球の鼓動
今回の地震は私たちに、もう元に戻ることは出来ないことを示しているかと思います。地震や津波で破壊された建物だけではなく、そこに生きてきた人達の生活、そして大きくは、日本の経済や社会の在り方も元の形に戻ることはないのではないかと思います。これからの取り組みは、「戻る」ためではなく、新しい社会の仕組み−経済を含めて−を考え、それを試行錯誤しながら創り上げていくことを目的としていくべきであると考えます。
環境問題をはじめとして、これまでの、あるいは現在の社会や経済の在り方の見直しを促す出来事や現象は数多くあったと思いますが、今回の地震や原子力発電所の事故は、私たちにきっぱりとその最も根本的な部分に取り組むことを求めているのだと思います。もしそうしなければ、少なくともこの国とそこに生きる者達の未来に希望は見出すことが出来ない状況に現在あるのではないかと思います。
ただ、新しい社会づくりは個人やあるいは現在の行政などの特定のグループや機関が行えるものではありません。全ての人が考え、その考えを交換、共有することで、本当に全ての人が安心を感じながら、自分の成すべきことをしているという充実感を持って生きて行くことが出来る社会を築いていくことが出来るのだと思います。
皆が考え、それらを集約したパラダイムを皆が共有し、それに基づいて社会づくりが行われる。勿論一度だけで最良の社会が築かれることはない。間違いについては、再度全ての人が参加しそれを訂正していく。その様な広がりとまとまりを鼓動のように繰り返していくことで、新しい社会は形を成していくのだと思います。
今回の未曾有と呼ぶべき事態は未だその全容が把握できない状況にあります。人の命を含めてあまりにも多くのものが失われてしまいました。悲しみと驚き、そして恐怖は、私たちの心や体を未だ縛っているかと思います。しかし、とどまるのではなく、先に進むことが、希望というエネルギーをもう一度私達の体と心に満たしていくただ一つの方法ではないかと思います。
地域で集まり、皆で話し合いましょう。何が出来るか、何を始めるのか。一人では出来ないことも、多くの人が集まり、動くことで可能になるかと思います。
人間の可能性が試されているのだと思います。自らの力を信じましょう。
設楽 清和
http://www.pccj.net/
0 件のコメント:
コメントを投稿